浮気相手が独身だと騙されていた場合は慰謝料請求できるか

ラブ探偵事務所の現役探偵「エル」です。
今回「探偵エルのひとり言」ブログでは、探偵事務所や興信所などの探偵業者が提供する浮気調査の依頼前の疑問点でもあり、パートナーの浮気や不倫に悩んでいる方からもよく受けるご質問の中で「浮気相手がパートナーに騙され独身だと思っていた場合は慰謝料請求できる?」という質問がありましたのでお答えしていこうと思います。
いつものごとく探偵目線で考えながら、少しだけ掘り下げてお伝えしていきます。

初めて相談や依頼をする現実の探偵事務所や興信所という未知の会社がどの様なものなのか事前に知って頂こうという思いで書いています。
探偵事務所や興信所への相談前に少しだけお役に立てれば幸いです。

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この質問は公式Instagramでもこんな感じでご紹介しています。

【結論】原則は「請求できない」ただし過失があれば話は別

浮気相手が独身だと騙されていたら慰謝料請求可能かの結論

日々、浮気調査や不倫調査のご依頼をいただく中で、依頼者様から「浮気相手は、うちの主人(妻)から『独身だ』と嘘をつかれて付き合っていたらしいんです。それでも慰謝料は請求できますか?」のような相談をされることがあります。

これって実はとても奥が深いテーマなんです。
感情としては「知らなかったなんて言い訳でしょ」「関係を持った以上は同罪じゃないの」と思いたくなる気持ち、痛いほどわかります。
ですが、法律の世界では「知らなかった」ことが結果を大きく左右します。
しかも今回のケースなどでは、逆に浮気相手側から慰謝料を請求される可能性まであるので、感情だけで突っ走ると思わぬ返り討ちに遭うこともあるんです。

「浮気相手が独身だと信じ込まされていた場合の慰謝料請求」について、先に結論からお伝えするとこんな感じですね。

浮気相手が本当に「独身」だと信じ切っており、そう信じたことに「落ち度(過失)」がなかった場合、その浮気相手への慰謝料請求は原則として認められません。
不貞行為の慰謝料は「配偶者がいると知りながら(または知り得たのに)関係を持った」という故意・過失があって初めて発生するものであり、騙されて何も知らなかった相手にまで責任を負わせることはできない、というのが法律の基本的な考え方だからです。

ただし、この結論には重要な例外と注意点が3つあります。

例外になる3つの注意点
  1. 「信じていた」がそのまま通るとは限らない
    無言電話や不審な連絡、会える時間が極端に限られているなど、不自然な兆候を見過ごしていた場合は「注意すれば気づけたはず」として過失が認定され、請求が認められることがあります
  2. 逆に慰謝料を請求されるリスクがある
    本当に騙されていた浮気相手側から、既婚者であるパートナー本人に対して「貞操権侵害」を理由に慰謝料を請求される可能性があります。感情に任せて浮気相手を責めると、立場が逆転しかねません
  3. 発覚後も関係を続ければ話は別
    交際の途中で既婚者だと気づいたにもかかわらず関係を継続した場合、その時点から先は明確な不貞行為となり、慰謝料請求の対象になります
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この結論に至る理由や、実際にどう不貞の証拠を集めて判断すればよいのかについて、ここから現役探偵の視点で詳しく解説していきます。下記の「法律で認められる不貞ってどんなもの?」シリーズも参考になるので読んでみてください。

1.そもそも「不貞行為の慰謝料」はどんな仕組みで発生するの?

不貞行為の慰謝料が発生する仕組みをラブ探偵事務所が解説

「独身だと騙されていた場合はどうなるの?」を考える前に、まずは不倫・浮気の慰謝料請求がそもそもどんな仕組みで発生するのか、基本のところからおさらいしておきましょう。
ここを押さえておかないと、「なぜ騙されていたら請求できないのか」という理屈がピンと来ないんです。

不貞の慰謝料請求の法的な仕組み
  1. 配偶者が浮気相手と肉体関係を持った場合、これは民法上「不貞行為」と呼ばれる不法行為にあたる
  2. 配偶者だけでなく浮気相手も一緒になってこの不法行為を行ったとみなされる場合、これを「共同不法行為」と呼ぶ
  3. 共同不法行為が成立すると、配偶者と浮気相手の両方に対して、傷ついた側の配偶者は慰謝料を請求できるようになる

ここで重要なのがポイントです。
共同不法行為が成立するためには、浮気相手にも「故意」または「過失」がなければならないということ。
つまり、簡略化するとこういうことですね。

浮気相手の「故意」と「過失」
  1. 【故意】相手が既婚者だと知っていながら関係を持った
  2. 【過失】注意していれば既婚者だと気づけたはずなのに、うっかり信じてしまった
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このどちらかに当てはまって初めて、浮気相手は「共同不法行為者」として責任を負うことになります。逆に言えば、故意も過失もまったくない場合は、法律上の責任を問うことができないのです。

2.「独身だと完全に信じ込んでいた」場合は慰謝料請求はできない

独身だと完全に信じ込んでいた場合について現役探偵が解説

ここが今回のテーマの核心部分です。

パートナーが「自分は独身だ」「妻とはもう別居していて、事実上離婚している」などと嘘をつき、浮気相手がそれを疑う余地なく信じ切っていた場合、浮気相手には故意はもちろん、過失も認められにくくなります。
何しろ、相手を信じて交際していただけであり、既婚者だと知る手がかりがなかったのですから、「不貞行為に加担した」という評価をすること自体が難しくなるわけです。

実務上、裁判所もこの点についてはかなり慎重に判断します。
「騙されていた」という主張が認められれば、浮気相手に対する慰謝料請求は棄却される可能性が高いのです。
感情的には納得しがたいところですが、これは法律が「責任を負うべき人にだけ責任を負わせる」という考え方(過失責任の原則)に基づいているからなんですね。

どんな場合に「信じていた」と認められやすいのか
  1. 同棲していた、あるいは頻繁に自宅に招かれていたが、既婚者を示すもの(結婚指輪、家族写真、女性・男性ものの生活用品など)が一切なかった
  2. 独身証明書や住民票の写しなど、独身であることを示す「それらしい書類」まで見せられていた
  3. 周囲の友人・同僚なども「独身」と認識しており、周囲を含めて騙されていた
  4. 交際期間中、配偶者やその関係者からの接触が一切なかった
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こうした事情が積み重なるほど、「注意していても気づきようがなかった」と評価されやすくなります。

3.逆に「過失あり」と判断され、慰謝料請求が認められるケースもある

過失ありで慰謝料請求が認められるケースを現役探偵が解説

一方で、「信じていた」という主張が、どんな状況であってもそのまま通るとは限りません。
裁判所は「本当に気づけなかったのか」「不自然な点を見過ごしていなかったか」を細かくチェックします。
以下のような事情があると、「注意すれば見抜けたはずなのに、あえて確認しなかった」として過失が認定され、慰謝料請求が認められることがあります。

慰謝料請求が認められる過失
  1. 頻繁に無言電話や不審な連絡があった、知らない異性に見張られている様子があった
  2. 相手が休日や夜間にほとんど会えない、連絡が取りづらい時間帯が多かった
  3. 同棲や結婚の話を持ちかけると、あからさまに話をそらされたり避けられたりしていた
  4. 相手の自宅や職場に一度も呼ばれたことがなく、生活の実態がまったく見えなかった
  5. SNSなどで既婚を匂わせる投稿や写真が実は存在していた

このように、「不自然さに薄々気づいていながら、あえて深く追及しなかった」と評価されるような事情がある場合は、「騙されていた」との言い分がそのまま通用しない可能性があります。

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探偵調査員として多数の浮気調査に関わってきた経験から、浮気相手側がこうした「見て見ぬふりをしていた」ケースは決して珍しくはないんですよ。

4.慰謝料請求する側が押さえておくべき証拠のポイント

慰謝料請求する側が押さえるポイントを現役探偵が解説

配偶者側(請求する側)としては、「浮気相手は既婚者だと知っていた・知り得た」ことを立証できる証拠を集める必要があります。
感覚や推測だけでは、裁判や交渉の場で認めてもらうのは難しいのが実情です。

具体的には、以下のような証拠が有効になります。

既婚者だと知っていた・知り得たことを立証できる証拠
  1. 浮気相手とのLINEやメールのやり取り(既婚者であることを匂わせる発言や、既婚者だと知っていたことを示す内容)
  2. ホテルや自宅への出入りを記録した写真・動画(探偵による素行調査で取得することが多い証拠です)
  3. 浮気相手が既婚の事実を知っていたことを示す第三者(共通の友人・同僚など)の証言
  4. 交際期間や関係の実態が分かる記録(頻度、期間、関係の深さなど)

感情的になって自己流で相手を問い詰めてしまうと、証拠隠滅につながったり、逆にプライバシー侵害などで自分が不利になってしまうリスクもあるため注意が必要です。

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探偵事務所に浮気調査を依頼する大きなメリットは、こうした「知っていたか・知らなかったか」を判断する材料となる客観的な証拠を、法的に問題のない形で的確に収集できる点にあります。

5.「独身だと騙されていた側」から慰謝料請求されるリスク

騙されていた側から慰謝料請求されるリスクを現役探偵が解説

この見落としがちな注意点が今回のテーマで一番お伝えしたいポイントかもしれません。

もし浮気相手が本当に「独身だ」と信じ込まされて交際・肉体関係を持っていた場合、その浮気相手自身が「性的関係を持つ相手を自らの意思で選ぶ自由」、いわゆる「貞操権」を侵害されたとして、既婚者であるパートナー本人に対して慰謝料を請求できる可能性があるのです。

つまり慰謝料請求の構図としてはこうなります。

浮気をされた夫や妻 浮気相手へ慰謝料請求
浮気をした当事者に本当に騙されていたなら請求できない可能性が高い

浮気相手 浮気をした夫や妻へ慰謝料請求
浮気をした夫や妻に対して貞操権侵害を理由に慰謝料請求される可能性がある

このように、いわば「逆転現象」が起こり得るということです。
うっかり浮気相手を強く責め立てて交渉を進めた結果、「実はこちらが加害者側から慰謝料請求を受ける立場だった」という展開になるケースも、決して珍しい話ではありません。

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感情に任せて突っ走る前に、まずは事実関係の確認と、これまでの不貞に関わる証拠をしっかり整理することが何よりも大切です。

6.発覚後も関係を続けると評価が変わる点にも要注意

発覚後も不貞関係を続けると評価が変わる点を現役探偵が解説

もう1つ大事なポイントがあります。
それは「発覚した後、どう行動したか?」という問題です。

たとえ交際当初は本当に独身だと信じていたとしても、途中で相手が既婚者であると気づいた(あるいは気づける状況になった)にもかかわらず関係を継続してしまうと、その時点から先の行為は明確な「不貞行為」と評価されます。
「最初は騙されていた」という事情は、あくまで気づく前の期間についてのみ有効な言い訳であり、気づいた後も関係を続けていれば、その分については共同不法行為が成立し、慰謝料請求の対象になり得るのです。

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浮気相手の立場からすれば、「交際相手が既婚者だと分かった時点で、きっぱり関係を断つ」ことが、自分自身を守るうえでも非常に重要な行動になります。

探偵エルの総合的なまとめ

浮気相手が騙されていた場合は慰謝料請求できるかのまとめ

今回は探偵事務所や興信所などの探偵業者が提供する浮気調査の依頼前の疑問点でもあり、パートナーの浮気や不倫に悩んでいる方からもよく受けるご質問の中で「浮気相手がパートナーに騙され独身だと思っていた場合は慰謝料請求できる?」という質問について、探偵目線で少しだけ掘り下げた形で分かりやすくお答えしてみました。

さて、ここまで法律的な話を中心にお伝えしてきましたが、最後に探偵目線での総合的なまとめをお話しさせてください。

まず大原則として、浮気相手が本当に「独身」だと信じ切っており、そう信じたことに落ち度(過失)が認められない場合は、その浮気相手への慰謝料請求は基本的に難しい、というのが法律の考え方です。
これは「知らなかった人にまで責任を負わせるのは酷だ」という、ごく当たり前の公平感覚に基づいています。

一方で、「信じていた」という言い分は、無条件に通用するわけではありません。
不自然な点を見過ごしていた、あるいは薄々感づいていながらあえて確認しなかったといった事情があれば、過失が認められて慰謝料請求が可能になるケースも十分にあります。 この浮気相手側が「知っていたか」「知り得たか」の判断は非常に微妙で、証拠の有無によって結論が大きく変わってくる部分です。

さらに見落とせないのが、「騙されていた側の浮気相手」が逆に配偶者本人へ貞操権侵害の慰謝料を請求できる可能性があるという点です。
感情に任せて浮気相手を一方的に責めてしまうと、思わぬ形で自分たちが不利な立場に立たされることもあるため、冷静な事実確認が欠かせません。

探偵としての浮気問題に関わり、現場で数多くの浮気調査に立ち会ってきた経験から言えることは、安易な「思い込み」だけで行動することによって、多くは後で状況が複雑化してしまうということもあるということなのです。
浮気相手が「本当に何も知らなかったのか」、それとも「薄々気づいていたのに見て見ぬふりをしていたのか」
この違いを見極めるためには、感情論ではなく客観的な証拠がどうしても必要になります。

もし今、パートナーの浮気を疑っていて「浮気相手にも責任を取ってもらいたい」とお考えなら、まずは焦って本人同士で直接対決するのではなく、不貞の証拠を落ち着いて集めることを優先してください。
「LINEのやり取り」「行動記録」「第三者の証言」など、集められる材料は多いほど、その後の交渉や法的手続きがスムーズに進みます。
エルたち探偵は、そうした浮気相手側が「知っていたか」「知らなかったか」を判断するための客観的な事実を、法律の範囲内で明らかにするお手伝いをしています。

このような場合、1人で抱え込まず、まずは調査の専門家となる探偵や、法律の専門家となる弁護士に相談しながら、感情ではなく事実に基づいて1つひとつ進めていくことを強くお勧めします。
それが結果的に、あなた自身を守ることにもつながるからなんですよ。

この記事は一般的な法律知識の紹介を目的としたものであり、個別の事案についての法的助言ではありません。実際に慰謝料請求をご検討の場合は、弁護士など専門家への相談をおすすめします。
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今回も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。またリラックスタイムにでも他の記事を覗いてみてくださいね。

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探偵L(通称)
探偵歴25年以上の雑学探偵

調査経験と知識が豊富でオールマイティーな探偵スキルを備える。義理人情に厚く、正義感が強い。

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